普段、あまりテレビを見るほうではないのですが、
その中でもフラフラとチャンネルを合わせて、気づいたら最後まで見てしまった番組が
あります。『NHKのドキュメント72時間』という番組(*^^)v
毎回ある一つの場所に定点カメラで、そこに来る人々を3日間(72時間)
取材を行い、さまざまな人間模様を観測する趣向のドキュメンタリー番組で、
なぜこの人がここにたどり着いたか?今までの歩んできた人生が、人柄が映し出される。
私は人づきあいが苦手だけど、人は好きで興味がある。
そんなNHKの72時間を、絵と言葉にしたパリのすてきなおじさんバージョンの
ドキュメンタリー本です!
一人のおじさんが4,5ページずつで紹介されていて、計27人のおじさんの人生の話、
生きるうえで大切にしているモットーだったり、最初に格言が書かれていて、
一人ひとりの歩んできた人生から紡ぎ出される言葉が、どれも染みる。
パリからみた日本の文化などが描かれていたり、この本のもう一つ面白いところは、
おじさんの話の間に入る、ちょっと寄り道ページ。
ちょっと寄り道ページには、LGBTセンターのボランティアの話や、
フリーメイソン博物館に行った話、パリの地下散歩、同時多発テロの現場など、
考えたい社会的問題など、まだよく知られていない事柄などにも、実際に取材して
レポートが書かれている点もとても興味深い。
今生活している日本も、視点を変えるとこんな風に見えるのかと
新しい発見もあり、海外旅行などもなかなか行けない昨今。
少し旅行している時のように、視界が広がる本です。