年収90万円で都内で暮らすなんてどういうこと!?と地方住みの私も、
この衝撃的な表紙の文言につられました笑
結婚した当初は横浜に住んでいたことがありますが、
それでも切り詰めて2人で月20万はかかっていたような。
都内でも探すと、東京の多摩に家賃が3万円以内で住める場所もあるようで、
そして地方よりも自然豊かな東京で、野草を摘んだりして、生薬しながら食べている著者。
健康的だし、人間的な暮らしで、こういう豊かさもあるのかと、
生きる力強さを感じました。
なぜ年収90万なのかと言えば、お金のために働くのをやめ、
自分の心地よい生き方に、生活をシフトして、仕事を選んだら今のスタイルになったそう。
週5働くのが当たり前だと思っていたけど、本当にそうなのかなという視点に立ち返り、
著者にとって必要なもの、必要なお金を吟味した結果、週休5日の生活でちょうどいい
とわかったそう。それ以外の時間は図書館で本を読んだり、散歩をしたり、友達に会ったり、
時々本を書いたりして、暮らしているそう。
携帯も持たないし、暖房器具も使わないそう(暖は湯たんぽとか)。もちろん車も。
私たちの暮らしは便利なもので溢れ、携帯も車も、大きな家も、
老後の貯えも、全部全部必要だと思って、
頑張ってみんな子どもを保育園に預けながら、時間に追われながら毎日働いています。
それでも足りない、まだ足りないと思いながら。
ちょっと読んでみると、あれ?本当にこれ必要なのかな?
これで正しいのかな?と毎日当然だと思っていたことに、
メスを入れたくなるような一冊です。
究極なミニマニストみたいだけど、モノやお金のようには目に見えない、
時間だったり、自然からもらう恵み、丁寧な暮らし、工夫、アイデアなどを
たくさんのものに囲まれて生きている著者。
家族を持ったりということは考えていないから出来ることかもしれませんが、
こういう豊かさもあるんだよ~とのんびり語り掛けてくれます。
人間は考える生きもの、たくましく生きられる生きものだということを、
教えてもらいました(*^-^*)
迷いなく、自分に必要じゃないものを削ぎ取っていく著者が、羨ましいかぎり。
*著者:大原扁理
*イラスト:死後くん
*出版社:太田出版