今週の読書は湊かなえ先生の『リバース』。
深瀬に初めてできた親友だった広沢が、大学の時に交通事故で亡くなる。
何年も経ってから、深瀬やほかの大学のゼミのメンバーに怪文書が届く。
深瀬は、親友の死に改めて向き合うこととなる。
広沢の高校の知り合いや、昔の友人に会い、広沢がどんな人間だったのか話しを聞いていく。
そして交通事故死だと思っていたが、事故の真相にたどり着く。
ドラマ化された作品のようですが、私は見ていなかったので、
最後まで怪文書を送りつけてきた犯人は誰なのか!?を追い続け、ページをめくると、
最後のページの最後の文で、全身の力が抜けました。脱力感がすごい。
初めてできた親友、大切な人を失った悲しみ。
最高の想い出の味がゆがんでいく。
豊潤なコーヒーの香りと、甘い蜂蜜の香りだけを残して、
自分の大切な人との記憶が、遠のいていく。
誰も悪くないのかもしれない。でも後悔が残る。
悔やんでも悔やみきれない。何とも言えない読了感。
湊かなえ先生は、読者を作品に引き込ませる力がすごいなぁと思います。
読む手が止まらないし、どんどん加速していきました。
人生もいい方向に転がっているときには、何をしてもいい方向へ行くけど、
その逆もまたある。良かれと思ってしているのに、何もかも仇になることが。
運命のいたずらと呼ぶのだろうか。
分かっていることは、時間は巻き戻せないということだけ。
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