作家の小川糸さんの暮らし&生き方をエッセイに綴った『これだけで、幸せ』。
食堂かたつむりや、つるかめ助産院、喋々喃々など、どの作品を読んでいても、
丁寧な暮らし、丁寧な食事が小説の中に描かれている。
小川糸さんの実際の暮らしも生き方も、作品そのもの。
少ないもの、好きなものだけを手元に置いて、何年も修理しながら大切に使う。
”モノに責任を持つ”をモットーに買うときには、相当な覚悟をして購入を決めている。
現代は大量生産&大量消費の世の中で、便利な使い捨て商品もたくさん出ているなか、
いかに効率的に時間を使うかに重きを置いて暮らしています。
それぐらい現代の人間の生活は忙しく、時間に追われる毎日なのかもしれません。
何が自分にとって本当に必要なものか、好きなものかとじっくり時間をかけて選ぶ
暇も、考える時間もないのかもしれません。
でも実はモノって厳選して、少なければ少ないほど、
掃除も楽になるし、手入れするものが減れば、一つ一つのモノにかける時間だって、ゆとりだって、生まれます。
一生手元に置いておきたいかどうかが、購入のポイントなんだとか。
そして買うときには、必ず修理できるか尋ねるそう。
私は一生手元に置いておきたいと思えるもの、あるかな?と考えてみると、
ほぼほぼない事実💦
靴は好きで、流行のないベーシックなものを10年以上、手入れ&底を修理しながら
履いている。思い出してみてもそのぐらい。それでも靴の数がまだまだ多く、
気に入って良く履いているものは3足ぐらい。
もっと厳選しなくてはと反省。
あと、長く使いたいとは思っていても、コスパを気にして、あまり安いものを購入してしまうと、
服も家具も何でも寿命が思った以上に短かったりする。
そこの見極めも判別力も必要になってくる。
少ないもの、お気に入りのもの、好きなものに囲まれていつか生活してみたいなと
あこがれを抱いて、手にとった一冊です。
本当の豊かさって何だろう?と考えさせられる一冊です!