宮下奈都さんは、『羊と鋼の森』というピアノの調律師をめざすお話以来です。
ピアノの世界を演奏する側ではなく、演奏者を支える調律師が主人公のお話で、
グランドピアノなどを開くと、ピアノの鍵盤をたたくたびに、中の弦(鋼)を叩く
ハンマーがあって、それが羊の毛でできたフェルト素材なので、
主人公はピアノの調律の世界は羊と鋼の森と表現し、
曲や、季節、演奏者に合わせて、調律しなくてはならなくて、
まるで先の見えない深い森のように、何年も調律してきたその道のプロでも、
答えが出ないような奥の深いお仕事で、知らない音楽の世界に飛び込んだ私も、
とても面白い作品だったことを記憶しています。
『神様たちの遊ぶ庭』は、山村留学を家族でした時のエッセイ、日記のようなお話で、
宮下さんの、ちょっととぼけた愛すべきキャラクターの旦那様と、
勉強しなくても成績優秀だけど、勉強よりも他のことに夢中な長男くんと、
真面目でしっかりものの次男くんに、
天然ボケがかわいい末っ子の長女さんとの愉快な日常が描かれています。
北海道トムラウシでの山暮らしのお話で、冬は氷点下20度以下の日もあり、
外を散歩するとコンタクトレンズが凍ってしまうぐらいの寒さ。
身を切る寒さの中、豊かな自然と、野生の動物たち、小さな小さなアットホームな
学校のぬくもりと人の温かさ、日々の日常が描かれています。
TSUTAYAにDVDを借りようと思えば車で1時間半、スーパーまでは36キロの不便さ。
獣の臭いやおしっこの臭いで、どの動物のものかわかるようになってしまうというから、
人間の眠っていた潜在能力も呼び覚まされる場所なのでしょう。
そこで生きる子どもたちもたくましく、お腹がすけば山菜をとって天ぷらで
おやつを食べ、校長先生は羊をペットに飼っていたり、山での日常・暮らしが、
面白可笑しくゆかいに書かれています(*^-^*)
今年一番笑いましたwwwって今年始まってまだ20日か笑🤣
今週もお疲れさまでした♪
いつもブログへのご訪問ありがとうございます<(_ _)>
著者/宮下奈都 出版社/光文社文庫