今週はこの3冊。
①アンディウォーホルは大学生の時に、現代美術を知るきっかけになった人。
スーパーに売られているスープ缶や、洗剤にアートを加え、ありふれた日用品だったものが、ウォーホルのポップアートによって、芸術作品になったのだ。
それまではアートや絵画は、どちらかと言えば敷居の高いものだった。
その概念を壊して、グッとアートや芸術を身近にしてくれたお人ではないだろうか。
ウォーホルはその姿、人物自体がアイコンのような存在だった。
ウォーホルの哲学、何を愛し、何を大切に、生き方が、綴られている本。
②長い一日は、とある夫婦が転居するまでの、いろいろな葛藤、日常を丁寧に描いている。この小説の面白いところは、多角視点になっていて、視点がいくつもある。
夫からみた周りの人のこと、妻からみた夫、夫の友人たち、
夫の友人たちのそれぞれの視点で物語が進み、こんなにたくさんの人の視点が、
交差する小説は初めて。普段あえて口にはしない気持ち、言葉が丁寧に描かれている。
読み応えのある静かな文章。人生、生きることのすべてが、日常の一日、一日に刻まれていることを再確認した。
③名作コピーの時間は、現役コピーライターが、名作コピーだと思うものを3つ上げて、自身のこれまでの広告人生だったり、人生の分岐点だったり、生きていく上で大切にしている信念が短いエッセイで綴られている。みんなプロのコピーライターなので、
たった2ページの文章に込められた言葉が秀逸すぎます。
ボディーコピーを読んでいるようです。私がキャッチコピーに興味を持ったのも、
仲畑貴志さんの『愛とか、勇気とか、見えないものも乗せている。(JR九州)』や、
眞木準さんの『きょ年の服では、恋もできない。(三陽商会バーバリー)』などのコピーに出会って、こんな短い言葉で人の心を掴んだり、動かしたり、時には時代の雰囲気まで作ってしまうんだと衝撃を受けました。もう一度読み返したい1冊です。
なかなか今週は読みごたえのある3冊でした。ページもどれも300ページ超えていたので、ハードブックは手首にきますね笑🤣